精神疾患における医師の受診

精神疾患における医師の受診

2015年01月29日(木)11:23 AM

本日の質問

メンタルヘルス疾患があると見られる職員に、医師の診察を受診するよう命じたが本人が応じない。職務に明らかな支障をきたしており、受診を強制したいが、問題ないか。

本日の回答/社会保険労務士 長友秀樹

就業規則に基づき医師の受診を指示する業務命令であれば、その内容・方法に合理性、相当性が認められる限り、職員は従う必要があると解されます。

本日のポイント

●メンタルヘルス疾患の場合、本人に病識がなかったり、あるいは病気を理由に職場で不利益な扱いを受けるのではないかという不安から、本人がなかなか医師の診察を受けないことがあります。

 

●病医院としては、受診拒否を理由に就業状態を放置するわけにもいきませんし、職務に支障をきたしているとか、職場内での人間関係を損なっているといった事実があったとしても、それらを理由に直ちに本人を解雇するわけにもいきません。

 

●そこで、このようなケースにおける最良の対応策は、まずは本人に医師の診察を受けさせることになりますが、病医院としては受診を拒否する職員にどこまでその命令を強制できるのでしょうか。

 

●判例では、以下のように、労働者への健康診断の受診命令を認めたものがあります。

 

【帯広電報電話局事件 最判昭61.3.13】

就業規則に基づいて精密検診の受診等を指示する業務命令は、その内容・方法に合理性、相当性が認められる限り、労働者は従う必要がある。

●このため、病医院においても就業規則の健康管理規定を整備しておくのが望ましいと言えるでしょう。

 

●もっとも、たとえ業務命令が適法であったとしても、嫌がる本人を実際に受診させるのは容易ではありません。本人を説得するには、上司が相談に乗って助言したり、家族に相談して家族から受診をすすめてもらうことも必要でしょう。



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