成年後見制度について
2015年01月29日(木)12:25 PM
本日の質問
成年後見制度の適用を受けた高齢の患者さんがいます。
成年後見制度について教えてください。
本日の回答/税理士 吉田正一
成年後見制度は判断能力が低下した高齢者を守る制度の一つです。
特に判断能力の低下した高齢者の
・悪質商法、詐欺、親族の使いこみによる財産喪失
・介護契約ができないことによる権利侵害など
を回避することを想定した制度です。
成年後見制度の特徴は
・後見人等は 本人の法律行為について、代理権、同意権、取消権を持ちます。
・後見人等は 本人の意思を尊重し、本人の心身状態、生活状況に配慮する義務があります。
・家庭裁判所、後見監督人は 調査・命令により、後見人等の権利濫用を防ぐ役割を持ちます。
後見人等は 本人の財産、権利を守るために、次の業務を行います。
・財産目録を作り、収支予定を立てる
・本人に代わって、契約を締結する(身上監護といいます)
・本人に代わって、財産を管理する(財産管理といいます)
・家庭裁判所に定期的に報告する
後見人等が行う身上監護の内容
・介護、福祉の契約締結、解除、費用支払、トラブル対応など
・医療機関の入院、治療手続き、費用支払、医師等の説明に同席するなど
・施設等の入退所契約の締結、費用支払、トラブル対応、入所後の見守りなど
※身上監護に 医療行為(手術、治療、臓器提供)の同意は含まれません。
後見人等が本人に代わって支出できる内容
・本人の生活費、入院費、施設費、税金、財産管理費
・後見事務に必要な費用
・常識の範囲内の 慶弔費、本人の墓地購入費
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