生前贈与の注意点
2015年01月29日(木)1:15 PM
本日の質問
「生前贈与」は被相続人の財産を減らして、相続税の軽減に役立つやり方です。この「生前贈与」の注意点を教えてください。
本日の回答/ 生命保険協会認定FP 友部 守
◆◆ 平成27年1月1日の相続より、大幅な基礎控除の削減 ◆◆
生前贈与をすると、贈与税がかかり、税率は相続税より高い。しかし、年間110万円の非課税枠(基礎控除額)を活用する「コツコツ生前贈与」で、大きく節税することが可能です。
「親から子へ一度に1千万円を贈与すると、231万円の贈与税がかかります。でも毎年100万円ずつ、10年にわたって贈与すれば、原則として税金はゼロ。基礎控除額を目いっぱい使い、10人の子や孫に毎年110万円ずつ贈与すれば、10年で1億1千万円もの財産を非課税で贈与できる。広く、長期間にわたって、少しずつ贈与するのがコツです」
本日のポイント
税務署に「連年贈与」の疑いを持たれないようにすることが大切です。
「毎年同額の110万円を10年間贈り続けると『1100万円の贈与を分割して行った』とみなされ、贈与税をかけられる恐れがあります。そうならないために、ある年はあえて115万円にして5千円(超過分5万円×税率10%)の贈与税を払ったり、年によって贈与の時期をずらしたり、毎年違った理由で行っているようにする工夫をしましょう」