本採用拒否の正当性

本採用拒否の正当性

2015年02月12日(木)2:01 PM

本日の質問

正職員の採用にあたり、当院の規則に従って「試用期間」を3ヶ月設けた。
ところが、入職後2ヶ月の間に何度も遅刻をし、注意しても改まる様子がないため本採用を不可とし、試用期間満了をもって解雇にするつもりだが、問題ないか。

 

本日の回答/社会保険労務士 長友秀樹

試用期間中は、不適格を理由とする解約権が使用者に認められると解されており、ケースバイケースではありますが、遅刻・欠勤があまりに頻回に及ぶのであれば、正当な解雇と認められる可能性が高いでしょう。

本日のポイント

●正職員採用にあたっては、採用後の一定期間を「試用期間」として、職員の適性を判断し、本採用するかどうかを見極めるのが一般的です。

 

●試用期間中の雇用契約の法的性質は、解雇権留保付雇用契約と考えられており、病医院は不適格を理由とする解約権を保持しているとされています。このため、試用期間中は通常時に比べて、解雇が広く認められる傾向にあります。

 

●但し、いくら通常時と比べて解雇をしやすいとはいえ、労働契約法第16条に定められた解雇権濫用法理は適用され、「客観的合理性」が存在し「社会通念上相当」なものでなければ、解雇無効と判断される可能性がありますので、ご注意下さい。

 

●合理的理由の一例としては、「遅刻・欠勤が多い」、「上司の指示に従わない」、「能力が著しく欠けている」、「重大な既往症を隠していた」などが挙げられます。

 

●この合理的理由への該当性について、職員と争った場合、明らかに職員に非がある場合でも、証明することが困難な場面に直面することがあります。遅刻・欠勤のように回数が明確で、出勤簿などの書面に履歴が残るものであればよいのですが、能力不足などの場合はそのような事態に陥りがちです。

 

●このため、入職時にスキルチェックシートなどを用いて、そこに設定した基準に満たない場合には、本採用不可となり得ることを事前に双方で確認しながら働きぶりをチェックするといった手段が有効です。

 



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