パターン別~クリニックのおける事業承継方法

パターン別~クリニックのおける事業承継方法

2015年01月23日(金)12:16 PM

本日の質問

 

個人医院の院長ですが、事業承継を考えています。
他の病院に勤務している息子を呼び寄せるか、親族関係はない副院長に任せるか、また医療法人にするかなど迷っています。

頭を整理したいので、事業承継について説明ください。

 

本日の回答/税理士 吉田正一

 

事業承継は 次の3パターンあります。


1)個人医院で 院長が父、後継者が子の場合
2)個人医院(院長)から 第三者の副院長等へ承継する場合
3)医療法人の場合


事業承継の各方法 と それぞれの注意点を説明していきます。

 

1)個人医院で 院長が父、後継者が子の場合 

 

・父の個人医院を廃院して 後継者の個人医院を開設する
・父の医院財産(不動産、機械等)を 後継者に 譲渡、相続、贈与する


事業承継に際して注意すべき点


・後継者 と 後継者以外の子 の間における相続トラブルが生じる
・後継者に医院財産が集中することにより 後継者が負担する相続税が高額になる
・院長(父)の患者層が高齢であり、後継者が承継後 患者が自然減していく
・院長(父)時代の職員が高齢であり、後継者が承継後 ギャップにより退職していく
・医院の廃院により 医院に対する金融機関の与信がゼロになる(=資金繰りが不安定になる)


※父の医院財産を 後継者に いつ、どのように 承継するかがポイント


・生前:贈与により 後継者に承継した場合 後継者に贈与税が生じる
・生前:譲渡により 後継者に承継した場合 父に譲渡所得税が生じる(この場合 後継者に譲受原資が必要)
・相続により 後継者に承継した場合 後継者に相続税が生じる
 

2)個人医院(院長)から 第三者の副院長等へ承継する場合 


・院長の個人医院を廃院して 後継者の個人医院を開設する
・院長の医院財産を 後継者に 譲渡、贈与する


事業承継に際して注意すべき点


・相続時に 後継者 と 院長の親族 と間にトラブルが生じる
・後継者に医院財産を譲渡、贈与することにより 院長(または後継者)に税金が生じる
・医院財産を後継者に譲渡する場合 後継者に譲受のための原資が必要
・医院の廃院により 医院に対する金融機関の与信がゼロになる(=資金繰りが不安定になる)
・副院長が承継する場合 職員、患者への影響は小さく済む


3)医療法人の場合 


・理事長を 後継者に 交代する


事業承継に際して注意すべき点


・後継者が 子息(相続人)であるか、第三者(副院長)であるかにより注意すべき点が異なる
・医療法人が 平成19年4月以降に設立か、19年3月以前設立かにより注意すべき点が異なる
・不動産(医院)を医療法人が所有しているか、理事長個人が所有しているかにより注意すべき点が異なる
・理事長以外の社員総会の構成員が 誰が 何人いるか により注意すべき点が異なる
・理事長交代に際して、金融機関の前理事長の保証人、前理事長の不動産 についた担保を変更する必要がある 


イ)後継者が 理事長の子息(相続人)の場合の注意点


・後継者 と 後継者以外の子 の間における相続トラブルが生じる
・後継者に医院財産が集中することにより 後継者が負担する相続税が高額になる
・理事長(父)の患者層が高齢であり、後継者が承継後 患者が自然減していく
・理事長(父)時代の職員が高齢であり、後継者が承継後 ギャップにより退職していく
・医療法人の場合 金融機関の与信への影響は小さくて済む
・医療法人が不動産を所有する場合、事業承継に際して税金は生じない
・理事長個人が不動産を所有する場合、不動産を承継する際に税金が生じる


※理事長(父)の医院財産を 後継者に いつ、どのように 承継するかがポイント


・生前:贈与により 後継者に承継した場合 後継者に贈与税が生じる
・生前:譲渡により 後継者に承継した場合 父に譲渡所得税が生じる
(この場合 後継者に譲受原資が必要)
・相続により 後継者に承継した場合 後継者に相続税が生じる
 

ロ)後継者が 第三者(副院長)の場合の注意点


・相続時に 後継者 と 理事長の親族 と間にトラブルが生じる
・医療法人の場合 金融機関の与信への影響は小さくて済む
・医療法人が不動産を所有する場合 事業承継に際して税金は生じない
・理事長個人が不動産を所有する場合 不動産を承継する際に税金が生じる
・副院長が承継する場合 職員、患者への影響は小さく済む



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