医療法人会計基準
本日の質問
平成26年2月に医療法人会計基準が公表されたと聞きました。
一人医療法人なのですが 医療法人会計基準を適用しなければいけませんか。教えてください。
本日の回答/税理士 吉田正一
平成26年2月に四団体病院協議会から医療法人会計基準が公表されました。
● 医療法人会計基準は医療法50条の2に規定された一般に公正妥当と認められる会計慣行の一つです。
● 一人医師医療法人は、医療法人会計基準を適用する必要はありません。現在、一人医師医療法人の会計基準は病院会計準則に準じた基準、中小会計要領が適用されるケースが多いですが、医療法人会計基準が公表後も医療法人会計基準が強制されていないので、今まで通りの会計基準を採用することができます。
● 病院会計準則と医療法人会計基準の違い
1)病院会計準則は 管理会計(経営判断のための会計)医療法人会計基準は 財務会計(外部提出のための会計)であることは認識したほうがいいかもしれません。
2)病院会計準則の会計単位は 施設(病院ごと)ですが、医療法人会計基準の会計単位は税務署や金融機関等に提出する決算書同様法人単位です。
医療法人が、2つの病院を経営する場合
病院会計準則により2つの財務書類を作成するとともに医療法人会計基準により、1つの決算書を作成することになります。
3)実務で一番手間がかかるのが、病院会計準則が税抜経理が強制されるのに対して医療法人会計基準が、一般会計同様に税込経理、税抜経理が認められている点です。
ただし、医療法人の決算書を医療法人会計基準や一般会計により税込経理で作成した場合影響額を注記する必要があります。
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