養老保険を使った福利厚生プラン

養老保険を使った福利厚生プラン

2015年02月12日(木)3:29 PM

本日の質問

この春、医療法人化しました。 

スタッフのために退職金を準備しようと考えています。 福利厚生プランとして保険料が経費になる養老保険があると聞きました。プランの概要とポイントを教えてください。 

本日の回答/生命保険協会認定FP 相続診断士 友部守

 

養老保険とは、被保険者が死亡したとき又は保険期間が満了したときに、死亡保険金又は満期保険金が支払われる生命保険をいいます。


【契約形態】
・契約者:法人
・被保険者:従業員
・死亡保険金:遺族
・満期保険金:法人


上記の契約形態の場合、保険料の2分の1は保険積立金等として資産計上し、残りの2分の1は福利厚生費の勘定科目で損金に算入します。


このような契約形態で加入する養老保険は、「福利厚生プラン」と呼ばれ広く普及しています。役員・従業員の全員が加入することが原則です。


しかし、全員が加入しなければ、保険料の2分の1を損金に算入できないということではありません。


損金に算入できるかどうかは、次の点が判断ポイントです。

1.契約の継続性: 契約は継続しているか。

2.普遍的加入: 福利厚生プランは、全員加入が原則ですが、勤続年数等の客観的な 基準によって対象者を限定することは可能です。たとえば、勤続一定年数以上の全員を加入されるというような基準であれば認められます。

なお、例えば、「課長以上」や「男性のみ」といった基準は、非合理的(福利厚生の趣旨に反する)とみなされます。

 

3.同族関係者について:役員・従業員の大部分が同族関係者である場合、同族関係者の保険料の2分の1は福利厚生費ではなく給与課税されますので、注意が必要です。


養老保険を使った福利厚生プランは、2分の1が損金になるため、「ハーフタックス」とも呼ばれています。


スタッフさんの退職金準備は長く勤めてもらうための栄養剤です。



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