医療法人の理事長について

医療法人の理事長について

2015年02月16日(月)2:33 PM

本日の質問

現在、医療法人の理事長には管理者の一人である医師の方が就任されていますが、例えば、医師以外の経営の専門家に理事長に就任してもらうことは可能なのでしょうか。
 

本日の回答/行政書士 天川大輔

 

■医療法人の理事長は原則医師

 

医療法人における理事長は、理事で構成される理事会によって、理事の中から選ばれます。
そして、理事長は医療法人の対外的代表者として、非常に強い権限が認められています。
通常の株式会社でいう代表取締役(社長)と立ち位置はほぼ同じです。

 

では、この理事長には誰でも就任できるのでしょうか。

 

この点につき医療法は第46条の3第1項で、医療法人の理事長は「医師又は歯科医師である理事」の中から選出する、と定めています。つまり、理事長は医師又は歯科医師の資格がないと就任できないのです。これは、医療に関する専門知識がないと、病院経営に関して適切な判断が下せないではないか、というのが趣旨です。

 

■意外と知られていませんが例外もあります

 

ただ、この条文をよく読むと、ただし書きがあります。法律上のただし書きの存在は、例外、除外、制限を意味します。

「ただし、都道府県知事の認可を受けた場合は、医師又は歯科医師でない理事のうちから選出することができる。」

 

つまり、例外的に医師以外の方でも医療法人の理事長に就任できる可能性があるのです。
ただ、この「都道府県知事の認可」ってのがここでは結構曲者です。何らかの要件を充たせば例外が直ちに認められるわけではないのです。

 

■例外が認められるのはどのようなケース?

 

この例外の基準の目安を示したのが、「昭和61年6月26日健政発第410号」という古い通知です。
これを読むと、最短でも2年間、通知が要求する理事構成を維持しないといけないことになります。
つまり、「新規法人化~最低でも2年間」は医師以外の方が理事長に就任できません。


例えば、どんなに医療経営のノウハウのある方であっても、いきなり新規に認可を受けた医療法人の理事長には就任できないのです。

 

これに関しては現在、規制緩和の一環として、理事長就任要件を緩和する方向で提言が出され、検討が進められています。
経営の専門家が理事長に就任した方が病院等の経営にプラスの場合もあるからです。



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