身元保証人への損害賠償請求

身元保証人への損害賠償請求

2015年01月29日(木)10:02 AM

本日の質問

当院に勤務する職員が不正行為を行い、当院に損害が発生した。入職時に取っている身元保証書に基づき、身元保証人に損害賠償を全額請求したいが、問題ないか。

 

本日の回答/社会保険労務士 長友秀樹

身元保証契約の期間中であれば、当該身元保証人に損害賠償を請求することが可能です。但し、全額について請求できるとは限りません。


本日のポイント

●身元保証契約とは、職員が故意や重大な過失などにより医院に損害を与えた場合、身元保証人により連帯で賠償責任を負ってもらうための契約です。

 

●身元保証契約は一般に、職員の親族等で経済的に独立した者を身元保証人として身元保証書に明記し、職員に提出させることで成立します。
この場合の有効期間は最長で5年、身元保証書に有効期間を明記していない場合は3年と「身元保証に関する法律」で定められており、期間満了後の更新も認められています。

 

●今回の場合、まずは病医院が被った損害が身元保証契約の期間中に発生したものかを確認することが第一です。

 

●身元保証契約期間中に発生した損害であれば、当該職員だけでなく、身元保証人に対しても損害賠償を請求することが可能になりますが、ここで言う身元保証人は、民法上の連帯保証人とは異なる性質のものですので、留意する必要があります。

 

●身元保証人に賠償責任があると認められる事案であっても、全額を賠償させられるとは限りません。身元保証人の責任は、前述した「身元保証に関する法律」で、以下の事情等を考慮して定めるとしています。

 

・従業員の監督に関する使用者の過失の有無
・身元保証人が保証をするに至った理由
・身元保証人が保証をするときに用いた注意の程度
・従業員の担当業務の変化

 

●このため、従業員の不正行為に関して、使用者の監督不行き届きなどがあった場合には、損害が一定程度相殺されてしまう可能性が高いでしょう。



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