昇給額の決め方
2015年02月16日(月)2:53 PM
本日の質問
時期が来たら誰でも、昇給できる制度をやめようと思います。
業績の変動に即応できる賃金についての考え方、管理方法を教えてください。
本日の回答/税理士 吉田正一
● 業績の変動に即応できる賃金の仕組みとは
業績が悪化した場合、賃金が下がり、業績が好調の場合賃金が上がる仕組みを言います。
業績連動賞与、ポイント制退職金、年棒制、成果給などが上げられますが医療は非営利なので、個々の業績を評価した給与体系はなじまず職種、経験など仕事内容を重視した給与体系が、一般的です。
その中で、総額人件費管理の仕組みが利益確保と職員定着の両立を考える上で有効なので紹介します。
● 人件費を 業績の変動に即応させるには 総額人件費管理が有効
総額人件費管理とは 賃金(所定賃金、所定外賃金、賞与、退職金)のほか
法定福利費、福利厚生費、職員教育費、採用費など非賃金も、総額人件費として管理する方法です。
● 昇給と総額人件費の関係がポイント
基本給が、昇給したときに所定外賃金、賞与、退職金、法定福利費の増加も考えられますので、昇給するときは 総額人件費の増加から考える必要があります。
● 昇給原資を考える
昇給原資は、粗利益増加額の範囲内で実行されるべきです。
業績が悪く前年比で粗利益が減益の状況で一律で定期昇給を行うのは得策ではありません。
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